上棟・大工工事の概要

カテゴリー:上棟・大工工事

基礎の打設が終わり、養成期間が過ぎ、基礎の型枠が外されれば、次はいよいよ上棟です。
上棟を行えば、ようやく家が立体的な形になります。

上棟前の建築現場の変化として、まず、足場が組まれます。
そして吉日を選び、プレカットした木材が運ばれ、大人数の大工さんで上棟という運びになります。
なお、一度に大人数の大工さんが来るのはこの上棟の時くらいです。

上棟自体は、予期しない問題発生や、天候悪化などがなければ、通常は比較的短時間で終わり、施主から見ればあっという間に家が出現する感じです。

人によっては上棟式を行う方もいますが、最近は減ってきているようです。
但し、できれば上棟の現場に足を運び、大工さんたちに缶ビールやおつまみ程度を振る舞うのが良いでしょう。

上棟の流れ

  1. まず基礎の上に土台となる木材を組み、アンカーボルトで固定します。
    アンカーボルトは地震や台風などの強風で土台が基礎から浮き上がったり、ずれたりしないために基礎に固定するために必要です。
  2. 次に柱を土台に立てていきます。
    柱には凸部、土台には凹部の加工がしてあり、この部分を利用して結合します。
    この作業は比較的短時間で終わります。
  3. 柱が立ったら次は梁を組んでいきます。
    まず、家の外周部分のみに梁を組みます。これを胴差しと呼びます。
  4. 次に2階部分の床である床梁(ゆかばり)を組みます。
  5. 次に梁と梁(胴差しと床梁)を緊結するために、羽子板ボルトと呼ばれる接合金物で固定していきます。
    ※プレカットした梁にはあらかじめ、羽子板ボルトを取りつけるための穴が彫ってあります。
  6. 次に大工さんの足場を確保するために、床梁の上に床板(構造用合板)を設置します。
  7. 2階のの床ができたら、次に2階の梁の上に、桁(けた)・小屋梁を組んでいきます。
  8. 次に棟木を組みます。いわゆる上棟です。
    棟木は屋根の一番高い位置にある、屋根を下から支える重要な部材です。
    この上棟が終われば、家の骨組みはほぼ出来上がります。
    建前(たてまえ)の作業自体が、一般的に上棟と呼ばれるのもこのためです。

大工工事

上棟後は、建物が歪まないように柱と柱の間に斜めに板を取り付け補強する「筋交い施工」や耐震性向上のために、柱や梁、筋違の接合部に接合金物施工を行います。
屋根には雨水の浸入を防ぐために早い段階で野地板が取り付けられ、ブルーシートで覆います。

家の外側には構造用合板(もしくは大建工業株式会社の「ダイライト」などの類するもの)などの外壁下地材・外装下地材が取り付けられます。
また、屋根と同様に雨水の浸入を防ぐために外壁に、透湿・防水シートを施工します。
上棟から、ここまで来てやっと、大雨や台風が来ても雨漏りしない、安心して作業ができる状態の家になります。

次に、白蟻被害を防ぐために、「防蟻(ぼうぎ)工事」を実施します。
防蟻工事は、一般的に基礎から1mの高さくらいまで、水溶性のハチクサンなどの薬剤を散布します。

それが終われば、床組みを行い、床施工・フローリング施工を実施します。
意外にも床施工ではフローリング施工までを早い段階で行い、後は養生シートを被せ、傷が付かないようにします。

更にサッシを取り付け、窓枠ができます。
ここまで来ると、下地と枠とは言え、壁と窓ができ、家らしい趣が出てきます。
次に断熱材として、グラスウールや発泡ウレタン・硬質ウレタンフォームを吹きつけます。
また、断熱材が入れば、階段やクローゼット、子屋根部屋など、着々と出来上がって行きます。

更に内装ボードとして構造用合板や石膏ボード(吉野石膏の「タイガーボード」が有名)を取り付けます。

内装ボードの取り付けが終われば、大工工事はほぼ終わりです。
ここからは内装工事に入ります。

外部工事

なお、家の外側の工事も同時進行で、屋根にスレートもしくは瓦が乗せられ、壁にはモルタルが塗られます。

※大工工事と外部工事は殆どの場合、大工さん(業者)が別なので、別々に進行する事になります。
そのため、屋根瓦を乗せたり、外壁にモルタルを塗っている日は、いつになく大工さんの数も多めだったりするため、そのような日は先に大工さんの人数を確認してから差し入れを買いに行きましょう。

コラム:大雨の日の訪問

大工工事中や内装工事中に1回は雨天時、特に台風などの大雨の時に建築中の家に行ってみる事をお勧めいたします。
土地探しや基礎工事は、基本的に天気の良い日に行うため、雨が降ったらどうなるかはあまり知らないと思います。
特に基礎ができて、上棟を行った後は、着工前と比べて水の流れ、雰囲気が大きく変わる場合があります。
水はけが悪いと、庭に水が溜まり、最悪基礎の周りの土が流されたり、削られたりする可能性があります。
また、異常に水はけの悪い土地の場合、いつまで経っても水が抜けない場合もあります。
そのような状況が建築中に分かれば、適切に雨水浸透桝や水抜き穴を施工してもらうよう、建築会社に要望する事ができます。
良心的な建築会社であれば、住宅の引き渡し後でも水はけに問題があれば、対処してくれる可能性はありますが、のらりくらりと言い訳をして、なかなか工事をしてくれない会社もあります。
そのような状況を回避するためにも、建築中の段階で問題を確認し、問題があれば写真に撮り、改善するように促すことが後々大きな意味を持ってくる事があると思います。

ちなみに私は丘陵地帯に家を建てましたが、非常に水はけの悪い土地であったため、台風が直撃した時に庭が池のようになった経験があります。

また雨の日に訪問することは問題探しだけではなく、いつもと違った自宅の様子、趣を知る良い機会でもあります。
もし、大雨が降っても庭に水も溜まらず、湿気もそれほど高くなく快適である事が分かれば、安心しながら自宅からの雨の景色を眺めるのも楽しいものです。

公開日時: 2013年01月13日  12:27:04

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