瓦とスレートのどちらが良いか

カテゴリー:間取り・デザイン

屋根のデザインを選ぶ際には、まず瓦にするかスレートにするかを選択します。
また、洋風の家なら洋瓦、和風なら和瓦を選択する事になるでしょう。
洋瓦の場合は色を壁の色や家の雰囲気に合わせて決めます。

瓦のメリット・デメリット

瓦はスレートに比べて一般的にコストは高くなります。
そのため、建築会社によっては基本プランではなく、オプション扱いになっている場合があります。
瓦は機能的にはスレートとほぼ変わりませんが、家の趣や印象が大きく変わります。
また、雨が降った際には瓦葺きの場合、「カンカンッ」と瓦に打ち付ける雨音が聞こえ、音も楽しめます。

その反面、スレートに比べて重量があるため、築数十年経ち、家が老朽化した場合に耐震上の問題が発生する可能性があります。
※もちろん老朽化の度合いは地域や気候(湿気による腐食や白蟻等)、建築会社の施工などにより異なるため100年経っても問題がない場合もあります。
しかし大地震の際にはスレート葺きに比較して、瓦葺きの方が倒壊し易いと言えると思います。
また、台風などで瓦が飛び、周囲に被害を与える可能性もあり、重量のある瓦の方が予期しない問題を引き起こす可能性があります。

洋瓦と和瓦の違い

洋瓦と和瓦は形状の違いだけで、性能や施工はほぼ変わりません。
従って、デザインのみの違いであるため、洋風建築か和風建築かに合わせてどちらかを選択する事になります。
色に関しては、和瓦は黒系のみに対して、洋瓦はパステル調のオレンジやグリーン、ブラウン、ブラック、グレー等比較的色が豐富にあり、家のカラーリングやデザインの選択肢が広がります。
和風建築の場合は色は基本的にモノトーンであるため、カラフルな瓦は違和感があるため、ほぼ黒系の色になるでしょう。
しかし瓦の種類は、いぶし瓦や釉薬瓦(ゆうやくがわら)、無釉薬瓦、塩焼瓦などがあり、また部位によって桟瓦、軒瓦、けらば瓦、雁振瓦(がんぶりがわら)、鬼瓦などを使い分けるため、非常に豐富で、本格的な和風建築にこだわる方には、瓦のデザインは思案のしどころの1つでしょうか。

スレート瓦のメリット・デメリット

スレートは瓦に比べてコスト的には低いのが一般的です。
機能的にも瓦とほぼ変わらないため、モダン系や和モダン系のデザインの家で多く採用されます。
モダン系の家では瓦は反って違和感が出る可能性があるため、実際には家のデザインで瓦かスレートかは決まって来ます。

スレートのデメリットとしては瓦と違い、年月が経つと劣化して色ムラが目立つようになる点です。
劣化の度合いについては、地域や天候(高温や風雨、凍結等)によって異なる場合がありますが、数十年に一度は葺き替えが必要かもしれません。
スレートは本来、粘板岩などの石材を指しますが、現在は一般的には無石綿セメントが使用され、セメントであるため、内部の水分の凍結による膨張など、セメントが劣化するとの同じ要因で劣化する事になります。
また、表面は塗装であるため、劣化により塗装の一部が剥げ、色ムラになります。

公開日時:2015年01月05日 23:05:46
最終更新日時:2022年09月15日 07:50:19

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